お釈迦様は、大金持ちの王子だった。
この世の贅を尽くした生活
権力者として権威と責任のある地位
人々の尊敬、賞賛
多くの人が願うあらゆるものを
手にしていた。
でも
出家した。
地位も名誉も
財力も権利も
家族、妻も子も
ぜーんぶ捨てて、
家を出てしまった。
人が願うあらゆるもの
富や権力、地位
それが人の楽しみや安楽とは
必ずしもなり得ない
と言うことだろう。
色即是空
空即是色
一見在るように見えるものは
実は虚構であるし
何もないと思っていたものが
実は存在する。
例えば
「楽をする」
と言う状態
ソファーに寝転んで
ボケーっとしている。
楽に見えるだろう
だが、それは苦労を知らなければ
楽にはならない。
仕事目いっぱいして、
ソファーでだらけるから
楽を体感できる
ただ、ソファーで寝転んで
ください、と言われ、
それを1時間、2時間と
続けてみよう。
退屈だし、
動きたくなってしまう
苦でしかない。
ソファーでだらけるという
行為そのものは存在する
そこに、苦を見出すか?
楽を見出すか?
それはその人の心次第なのだ。
人から与えられた
富、財力、権力
それが仏陀の心を満たせなかったように、
心を満たすのは
その人の心しかありえない。
条件ではない、
何かがなければいけないのではない、
ただ、どうありたくて、何を見出すか?
それが心なのだろう。