空手に先手なし
と言います。
相手の動きを見て、
先の先、後の先といった
相手のスキを突くのが神髄
同様に、中国古典の荘子も
同じことを言っておられ、
物事は受け身こそが自然と言います。
小賢しい知恵で
計画を立てたり、
先を憂うことは不要で、
ただ起きたこと、
今の状況に臨機応変に対応するのが
何事も吉とする思想
「やむを得ず」
物事を行うことを賛美しているところが
現代の価値観でいくとユニーク
ではないでしょうか?
思えば大自然もそうで、
特に先に先に思考を巡らせる
ような生物の道理はなく
ただ、自然のままに今を
柔軟に、水のように姿かたちを変え
臨機応変に生きる。
ここに自然のありのままの生き方
の極意があるように思います。
ただ、受け身で何事があったとしても
そこにベストな解を見出す。
ビジネスにおいても、
先に先に、市場を予想して
というのも素敵なことではありますが、
ただ目の前のお客様の要望や
気持ちに真摯に「今」取り組み、
そこから、新たなすべきことに
「やむを得ず」執り行う。
これが、結果として主体性につながる。
そんな荘子的思考は、
心身健康でありながらこの世に調和する
秘訣でありましょう。