お釈迦様は、人生とは苦しみであると
看破されたという。
これは、人生の一方の見方であろう。
なぜなら、苦しみと喜びはセットだからだ。
苦しいから、そこから救われる喜びがある。
痛みがあるから、快楽がある。
悲しみがあるから、安心がある。
怒りがあるから、愛おしさがある。
肩がこらなければ、マッサージをされても
気持ちよくない。
おなかが空かなければ、どんな高級料理も
空虚でしかない。
疲れなければ、睡眠は充実しない。
全部、苦しみがあるから喜べるのだ。
だから、生老病死、愛別離苦を
はじめとしたお釈迦様が
おっしゃった、生きる苦しみ、
これを、喜び、快楽、充実、幸せと
ともに、『楽しむ』これが人生を
送るために便利なスタンスだろう。
食べ物は甘い、しょっぱいだけでは
味気ない。
辛い、苦い、酸っぱいもあって、
本当に美味しくなる。
人生も同じで、苦しみは最高の
スパイスであり、苦しみもまた
人生そのものなのだ。