自分とか、ないから。

 

という名前の本を読んだ。

大変面白く、一気に読んでしまった。

 

仏陀の悟りを、表題の如く喝破している。

 

そこから、禅、老荘思想、他力本願、密教

といった東洋哲学を

同じように完結にまとめている。

 

東洋哲学は難しい、

そういうイメージがある

 

そこに対して、先入観にとらわれない

著者の切れ味が素晴らしい。

 

なにせ、著者は東大卒で社会を挫折した

無職の引きこもりなのだ。

 

仏陀の悟りのたどり着いた一つの結論は

「無我」

つまり己などないということ。

 

己がないということは何か?

「縁起」

つまりすべての物事はつながっている。

 

己もその例外ではなく、

全てとつながり全体同一であり

個別の自己などは存在しない。

 

どうやっても小難しくなるこんな理屈を

あっさりとわかりやすく伝えている

素晴らしい本。おすすめだ。